大阪市中央区にある北御堂と南御堂での納骨について

お寺

お墓を建てる予定がない方には、あらかじめ遺骨を納める場所を考えておくことは非常に大切です。
大阪では人気のある場所として、一心寺や四天王寺が挙げられます。
この二か所の寺院は、歴史があり、利用される方が多い場所です。
大阪には、一心寺や四天王寺の他にも納骨できる寺院はたくさんあります。

今回は、大阪市中央区にある北御堂と南御堂を取り上げます。
北御堂と南御堂の二か所の寺院は、歴史があり交通のアクセスも良い場所です。
両御堂での納骨を勧める理由や、それぞれの特徴を案内します。
お墓を建てない方の場所選びの役に立てば幸いです。

北御堂と南御堂の納骨を勧める理由

納骨をする場所を選ぶ際に、永続性と利便性は重要な要素です。

永続性とは
・納骨した場所がきちんと管理されている
・管理者が途絶えないこと

利便性とは
・お参りするのに分かりやすい場所
・気候に左右されない
・交通のアクセスが良い

上記のことが、納骨堂に求める永続性と利便性であることは同意していただけると思います。
北御堂と南御堂が、納骨堂として永続性と利便性が高い施設である理由を説明します。

北御堂と南御堂の二か所の寺院は、大阪市の中心部にあります。
両御堂の距離は南北に500メートル程で、両御堂にある沿道を整備した参道が「御堂筋」の語源です。
両御堂のエリアは、江戸時代から船場と呼ばれ「御堂さんの屋根の見える所で、鐘の聞こえる所で商売するのが夢」と言われるほど人気の高い場所です。
両御堂が馴染みがあり、有名なことも分かります。
現在でも、船場の周辺はオフィスや住宅が混在する魅力的なエリアです。

馴染みがあり有名で歴史がある=永続性が確保されているとは、言い切ることはできません。
しかし、永続性を判断する際の目安になると思います。

また両御堂は大阪市内の中心部にあるので、近隣に住む方にとって参拝がしやすいです。
Osaka Metro 御堂筋線 を利用すれば、最寄りの「本町駅」で両御堂のアナウンスも流れます。
遠方に住まれている方でも、公共交通機関を利用すれば迷うことはないでしょう。
どちらも建物内にあるので、雨の日でも不便なくお参りできます。

しかし、納骨するには一定の条件があるので、後ほど説明いたします。

北御堂とは

北御堂とは通称で正式な名称は、本願寺津村別院(ほんがんじつむらべついん)で浄土真宗本願寺派の寺院です。
歴史は古く、「津村御坊」の名で慶長2年(1597年)につくられました。津村とは「津村郷」という江戸時代の地名です。
現在の建物は、昭和39年(1964)に再建されたものです。
以前の建物は昭和20年(1945)の大阪大空襲により全焼しています。

北御堂の行き方

住所は大阪市中央区本町4丁目1-3です。

公共交通機関では、Osaka Metro 御堂筋線 「本町駅」が最寄りです。
A階段・②番出口と直結しています。
(現在はA階段は工事中で、エレベーターのみ利用できます。)

車では御堂筋(国道26号)の「本町3」交差点の北側です。
建物の1Fの一部が駐車場であり、参拝する方は無料で利用できます。
満車の場合でも、周辺にはコインパーキングが多数あります。

北御堂の納骨

北御堂の納骨は2種類あります。
「納骨檀」と「永久納骨」です。
浄土真宗本願寺派の門徒のみを対象とした施設なります。
門徒の証明として、葬儀をした寺院の署名が必要です。
納骨するには予約が必要です。
365日 午前8時から午後4時まで参拝できます。
詳しくは北御堂 〉お参りをする〉納骨をご覧ください。

納骨檀

納骨檀はロッカー型の納骨堂です。
50年の使用期間がある1Fと、4・5Fでそれぞれ普通区画と小型区画に分かれています。

1Fにある納骨檀は、2019年(平成31年)1月に新設された区画です。

小豆小僧
小豆小僧

こちらの特徴は50年の使用期間があることです。
期間を過ぎたら敷地内にある専用の合同墓に移されます。

跡継ぎがいないけど、個別にお参りしたい方などにオススメの場所です。
跡継ぎがいても、お墓の負担をかけたくない方にも利用されています。
50年間の使用料金(維持管理冥加金と呼ばれています)を毎年納めるか、一括で納めるか選択できます。
一括で納めると普通区画では2割、小型区画では1割安くなります。
一括の場合は
普通区画では380万円(使用冥加金3,000,000円+維持管理冥加金800,000円)
小型区画では120万円(使用冥加金800,000円+維持管理冥加金400,000円)になります。
詳しくは北御堂の「1階新設納骨堂 ご案内チラシ」をご確認ください。

4・5Fにある納骨檀は使用期間がありません。
一般的な霊園や納骨堂と同じように利用できます。
継承する人がいることを前提としています。
こちらの階にある普通区画のは、新規申込をしていません。
小型区画のみ募集しています。

永久納骨

永久納骨は、永久納骨所という施設で合葬されます。
費用は1体につき5万円です。
4Fにある本堂でのお参りになります。
改葬した遺骨を納めることもできるので、墓じまいの移す先にすることもできます。
ただし、用紙する書類が多くなりますので
北御堂のトップページ 〉 お参りする 〉 納 骨 〉 永久納骨を参考にしてください

小豆小僧
小豆小僧

納骨する骨壺に大きさの決まりはありませんが、納骨すると遺骨は返してもらえません。

本堂でお参りをするので、天候に左右されません。
4Fまではエレベーターがあるので、足が不自由でも問題ありません。

南御堂とは

南御堂も通称で正式な名称は、真宗大谷派難波別院(しんしゅうおおたにはなんばべついん)で真宗大谷派の寺院です。
大阪の道修谷に開創した大谷本願寺が前身です。
慶長3年(1598年)に現在の場所に移転しました。
戦前の建物は北御堂と同様に、昭和20年(1945)の大阪大空襲により焼失しました。
現在の建物は昭和36年(1961年)に再建されています。
こちらの山門は令和元年(2019年)に日本初のホテル一体型としてオープンしています。

南御堂の行き方

住所は大阪市中央区久太郎町4丁目1-11

公共交通機関では、北御堂と同じくOsaka Metro 御堂筋線 「本町駅」が最寄りです。
⑬番出口から山門(寺院の入口)まで150メートル程です。

車では、船場センタービルのある中央大通りとの南側「久太郎町3」交差点の南側にあります。
敷地内に駐車場があります。

南御堂の納骨

南御堂の納骨も2種類あります。
「納骨檀」と「納骨室」です。
納骨するには予約をしてください。
参拝できる時間は、365日 午前7時から午後5時です。
真宗大谷派の門信徒であることが、利用する条件になります。
詳しい手続きは南御堂 難波別院 ご納骨の案内をご覧ください。

納骨檀

納骨檀はロッカー型の納骨堂で、一段式と五段式の2種類に分かれています。
使用期限はなく、年ごとの管理費が必要になります。
後継者がいることが前提となるので、跡継ぎがいない方にはオススメできません。

納骨室

納骨所は骨箱の大きさで2種類に分かれます。
・高さ約15cmの頂骨
・高さ約20cmの胴骨
2種類に分かれているのは、目的と納骨する場所が異なるからです。

小さい頂骨は、一番小さいサイズの骨壺です。
具体的には2.3寸、本骨壺になります。
南御堂の敷地内にある納骨室で個別に納骨されます。
個別に納骨されるので、引き取ることが可能です。
お参りは納骨室でなく、本堂で行います。
費用(冥加金)は5万円以上です。

大きい胴骨は、3年間の期限付きで個別に預かってもらえます。
期限内であれば引き取ることが可能で、期限が過ぎれば京都にある大谷祖廟に納骨されます。
大谷祖廟は合葬になるので、期限が過ぎれば引き取ることができません。
費用は3年間で12万円で、期間内に引き取れば7万円は返してもらえます。

小豆小僧
小豆小僧

南御堂でお参りをしたい方は、頂骨で納骨しましょう。

まとめ

今回は、北御堂と南御堂での納骨について案内をしました。
両御堂の宗旨は、浄土真宗本願寺派と真宗大谷派です。
これらの宗旨の寺院は、大阪を含めた関西エリアでは多いです。
そのために両宗旨で葬儀をする方も多くなります。
葬儀をした宗旨の寺院で、納骨することは検討に値すると思います。
特定の寺院と付き合いのない方は、葬儀社などから紹介してもらえます。

お墓を建てない方法は、多岐にわたり十分に検討する時間が必要です。
自身の判断だけでなく、周囲の同意も必要となります。
Osaka Metro 御堂筋線 「本町駅」を利用すれば、どちらの寺院もまとめて見学できます。
納骨先の候補に足を運んで、自分の目で見ることは参考になることが多いです。
こちらだけでなく、色々な場所に足を運ぶと新しい考えも出てくると思います。

この記事が、どなたかの参考になれば非常に嬉しく思います。
ご意見などござましたら、お問い合わせフォームよりお願いいたします。

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