【現役葬祭ディレクターが解説】失敗しない家族葬の選び方|費用と準備の全知識

お葬式
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大切な人を見送るとき、できるだけ丁寧に、心を込めて送りたい。
それは誰もが願う自然な気持ちです。
しかし、葬儀の準備には沢山の時間とお金がかかり、故人を偲ぶ間もなく形式に追われてしまうことも少なくありません。

「家族葬」という言葉を耳にするけれど、具体的にどんなメリットがあるの?
「費用は本当に抑えられるの?」
「慣習にとらわれず、自分たちらしいお見送りはできる?」

私自身も現役の葬祭ディレクターとして、このような不安を抱えるご家族と数多く接してきました。
最近では、近親者だけで送り出す「家族葬」が広がり、本当に大切な人たちだけで、落ち着いてお別れをするスタイルが増えています。
そしてこの家族葬こそ、「無理のない見送り方」ができる大きなチャンスです。

今回の記事では、
「費用の負担をできるだけ減らしたい」
「慣習に縛られず、心のこもったお葬式をしたい」
そんなあなたの疑問と不安に寄り添い、現役葬祭ディレクターである私の視点から、失敗しない家族葬の選び方、費用を抑える工夫、そして後悔しないための準備を徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたの不安が解消され、故人との最後のお別れの時間を、心穏やかに過ごすことができるでしょう。

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家族葬とは? 増加の理由と一般葬との違い

小豆小僧
小豆小僧

家族葬とは親しい家族や限られた人だけで行う
小規模な葬儀形式です。

参列者の人数を抑えることで、故人様と心静かに、そして温かくお別れをすることができます。

家族葬の基本的な特徴

  1. 規模: 少人数で行うため、小規模な会場や自宅でも行うことができます。
  2. 流れ: 一般葬とほぼ同じですが、通夜や告別式を省略して「一日葬」や「火葬式」を選択するなど、柔軟な対応が可能です。
  3. 参列者: 一般の弔問客を呼ばず、本当に縁の深い人だけに限るため、準備や対応の負担が大きく減ります。

なぜ家族葬が選ばれるのか?

家族葬が選ばれる理由は人それぞれですが、主な理由は以下の通りです。

  1. 経済的な負担の軽減: 参列者への会食や返礼品が不要になるため、一般葬に比べて費用を抑えられる傾向にあります。
  2. 精神的な負担の軽減: 慣れない受付や挨拶に追われることなく、ゆっくりと故人とのお別れの時間を過ごせます。
  3. 価値観の変化: 「お世話になった人を多く集めること=良いお別れ」という従来の価値観から、「故人を想う気持ちを大切にする」という価値観が広まっています。
小豆小僧
小豆小僧

何より大切なのは故人への感謝の気持ち。
ご家族が納得できる見送り方です。

慣習や形式にとらわれすぎず、故人らしさを大切にできる点が、家族葬の本質と言えるでしょう。

【現役の担当者が提案】無理のない家族葬を実現する3つの視点

「家族だけでゆっくりと見送りたい」
「費用や準備が心配…」
そう感じる方に知ってほしいのが、家族葬の柔軟さです。

一般葬のような形式にこだわらず、家族葬ならではの自由な発想で、
金銭的
時間的
精神的
3つの負担を大きく減らすことが可能です。
ここでは、無理のない家族葬を実現するために考えたい3つの視点を紹介します。

視点①「費用」後悔しないための見極め方

家族葬の費用は、一般葬に比べて抑えられる傾向があります。

小豆小僧
小豆小僧

しかし、不要なオプションを追加すれば費用で後悔することもあります

  • 本当に必要なものを見極める: 費用を抑えるために、祭壇、供花、会葬返礼品など、本当に必要なアイテムやサービスをリストアップし、見栄を捨てて納得できるものだけを選びましょう。
  • 見積書の内訳を確認する: 葬儀社から提示された見積書には、何が含まれているか?あなたが同意していないアイテム・サービスが勝手に計上されていないか確認することが大切です。

視点②「時間」家族の負担を減らすスケジュール術

葬儀の準備は短期間で決めることが多く、ご家族の大きな負担になります。
家族葬なら、以下の工夫で時間にゆとりを持つことができます。

  • 通夜などを省略する: 家族葬なら、通夜を行わない「一日葬」宗教儀礼を省略する「火葬式」にすることも可能です。
    これにより、準備期間を短縮し精神的な負担を減らせます。
  • 「繰り上げ法要」を活用する: 初七日法要を葬儀の当日に併せて行う。
    葬儀と併せて出棺までに行う「式中の初七日法要」も増えてきています。
  • 事前相談・事前見積もり: 余裕のあるスケジュールで進めるためにも、複数の葬儀社に事前に相談し、見積もりを取っておくことをお勧めします。

視点③「気持ち」故人らしさを大切にするお見送り

形式にこだわりすぎると、かえって疲れや後悔が残ってしまうこともあります。
故人を想う気持ちがあれば、立派な葬儀でなくても、あたたかいお別れはできます。

  • 宗教儀式の有無を選ぶ:僧侶の読経など、宗教儀式を行うかどうかを自由に選択できます。
    無宗教葬や、故人の好きだった音楽を流すなど、自由な形式でのお見送りも可能です。
  • 想いを伝える:手紙やメッセージボードを棺に入れるなど、故人との最後の時間をゆっくりと偲び、語り合う時間を大切にしましょう。

【具体例】家族葬で「省いてもよい」習慣と工夫

葬儀には長年の習慣や地域性から、「やって当たり前」とされてきた形式や準備が数多くあります。

小豆小僧
小豆小僧

しかし家族葬では、そうした慣習に従う必要はありません。

費用・手間・精神的な負担を見直し、故人の意志や遺族の気持ちを第一に考えることが、今の時代に合った“無理のないお別れ”の第一歩です。

ここでは見直すことができる代表的な慣習を紹介します。

祭壇・供花の規模と内容を見直す

「生花で彩られた祭壇」「親族一同の供花」などが形式的に求められがちですが…

  • 故人の写真と愛用の品で飾られたシンプルな祭壇も可能
  • 「親族一同」の供花は地域の習慣なので、費用が大きいため省略を検討

霊柩車など車輛の選択肢を広げる

洋型霊柩車
(株)光岡自動車のホームページより

霊柩車を左記のような格式を重視する専用車でなく、ノアやセレナのようなミニバン型の寝台車を利用する方も増えています。
これにより、3~5万円ほど費用を抑えることができます。

少人数での移動であれば、タクシーや自家用車を利用すれば、さらに費用を抑えることが可能です。。

通夜振る舞い・精進落としの会食は必要?

以前は「通夜の後には食事をふるまう」のが一般的でしたが、
現在は省略するご家庭も増えています。

  • 少人数なら簡単な茶菓子や、近所のファミレスでもOK
  • 感染症対策や高齢者への配慮から飲食を控える傾向も
  • 葬儀の時間を遅くして、食事を済ませてから参列してもらう

香典返し・会葬礼状をどうするか

香典返しは一人あたり1,500〜5,000円が相場で、参列された方には会葬礼状を付けて会葬返礼品を渡します。

  • 「香典を辞退」することで香典返しの準備と手間が不要
  • 香典返しを「即日返し」でなく、後日にまとめて郵送して当日の負担を減らす
  • 家族だけなら会葬礼状と会葬返礼品を省略しても問題なし

まとめ

家族葬は、「できるだけ静かに、あたたかく、心を込めて見送りたい」という気持ちから選ばれる現代的な葬儀のかたちです。
形式や慣習にとらわれず、遺族と故人にとって本当に大切なものだけを残すことができるという点で、多くの方に支持されています。

今回の記事では、

  • 家族葬の特徴と一般葬との違い
  • 無理のないお別れを実現するための「費用・時間・気持ち」の見直し方
  • 供花や通夜振る舞いなど、省略しても問題ない慣習
  • 心を込める方法は“形式”ではなく“想い”であること

などをご紹介しました。

「こうしなければ失礼」
「昔からこうだから」
上記のようなプレッシャーにとらわれず、自分たちらしい送り方を選ぶことが、結果として満足度の高い葬儀につながります。

小豆小僧
小豆小僧

迷ったときは、
本当にその形式が必要か?」と自分に問い直してください!

もし、葬儀や供養についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

  • 家族葬の見積もりをする方法はこちら
  • 永代供養と樹木葬についてはこちら
  • 樹木葬についてはこちら

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