年末年始に葬儀を行うと
「特別料金がかかるのでは?」
「通常より高くなるのは仕方ないのでは?」
と感じる方も多いかもしれません。
実際、
「年末年始に葬儀をしたら、思っていたより費用がかかった」
という声は少なくありません。
しかし、多くの場合
年末年始だから“特別料金が上乗せされた”わけではない
という点は意外と知られていません。
では、なぜ年末年始は
「追加費用が出やすい」のでしょうか?
理由を整理すると、
葬儀費用の見え方を通してある共通点が見えてきます。
まずは、年末年始の葬儀で起きやすい
費用の誤解から確認していきましょう。
年末年始は「特別料金」ではなく、追加費用が出やすい状況になる
年末年始の葬儀についての相談で多いの質問は
「正月料金で高くなるのでは?」
という心配の内容です。
しかし、実際には多くの葬儀社で
年末年始だからといって、基本料金を一律に上乗せすることはほとんどありません。
しかし実際には
「年末年始は葬儀費用が高くなりやすい」
という結論に近くなります。
その理由は、特別料金が加算されるからではなく、
通常期であれば不要だった費用が発生しやすい状況になるためです。
年末年始は、
- 火葬場の稼働日が限られる
- 搬送など葬儀運営に関わる人員が少なくなる
- 希望する日時や内容が通りにくくなる
上記の条件が重なります。
その結果、
希望する日程や内容では対応できず、
必要に応じてサービスを追加せざるを得ないケースが増えてしまいます。
これは、葬儀社が不当に費用を上乗せしているのではなく、
年末年始という環境下で、どうしても発生しやすい構造的な問題だといえます。
追加費用が発生しやすい項目を具体的に解説します。
追加費用が出やすいポイント①|搬送
年末年始の搬送に関する追加費用は、この時期特有の事情により生じます。
通常の時期であれば、ご遺体を自宅に安置するケースでも、
年末年始は葬儀社の安置室を利用する方が増えます。
そして、「せめて自宅の前を最後に通ってほしい」との希望で搬送距離が延びます。
規定以上の距離になると追加費用が生じます。
また、病院側の指定による時間調整は年末年始には増える傾向にあります。
病院の都合により搬送時間が通常時間帯を外れ、
時間外料金が発生する時間帯に調整されたため、
結果として追加費用が生じたこともありました。
年末年始は、自社車両だけでなく、外注している搬送業者も稼働が限られます。
そのため、通常であればすぐに手配できる外注業者が埋まり、
数時間待たなければ対応できないという状況が増えます。
自社車輛と外注業者がすべて埋まっており、
結果的に5時間ほど待ってから搬送対応を行ったこともあります。
追加費用は生じませんが、想定外の心理的・肉体的な負担になるでしょう。
重要なのは、
この追加費用が
- 不要なオプション追加
- 葬儀社側の都合
によるものではなかった、という点です。
あくまで、
- ご遺族の希望
- 病院の指定で時間外対応になった
という 状況の重なりによって発生した費用でした。
このように年末年始の搬送では、
プラン内容を決める前に、
- 搬送できる業者がすぐに見つかるか?
- 病院の指定で時間調整はあるのか?
- 時間外対応・基本距離を越えた場合の料金はいくらか?
といった点を確認することが
安心感や費用に直結することがあります。
年末年始に葬儀社へ連絡する際は、
「搬送は何時頃になりそうか?」
「搬送の追加料金が発生するのか?」
上記の2点を依頼する際に確認しておくだけでも、
想定外の追加費用、心理的・肉体的の負担を防ぎやすくなります。
追加費用が出やすいポイント②|安置日数の延長と保管費用
年末年始の葬儀で、
口コミや相談が特に多く見られるのが、
安置日数の延長にともなう追加費用です。
次のような声が繰り返し投稿されています。
- 「思っていたより日数がかかり、費用が増えた」
- 「火葬まで数日待ちになり、追加料金が発生した」
- 「プラン料金内だと思っていたが、安置費用は別だった」
これらの多くは、
年末年始ならではの火葬場事情が背景にあります。
年末年始は「日程が読めない」
年末年始は、多くの地域では、
- 火葬場が休業している
- 稼働日が限られている
上記の理由から、予約が集中しやすい状況になります。
その結果、
- 亡くなってから火葬までの日数が延びる
- 本来1〜2日で済むはずが、5日以上かかる
というケースが少なくありません。
この「日数の延び」が、
安置や処置に関する追加費用につながります。
口コミで多い追加項目
追加費用として挙がりやすいのは次のような項目です。
- 安置施設の使用料(日数分)
- ドライアイスの追加
- 面会対応に関する費用
これらは、
日数が延びなければ発生しなかった費用であることが多く、
「年末年始だから高くされた」と感じてしまう原因にもなっています。
しかし実際には、
- 葬儀社が意図的に増やしている
- 不要なオプションを売りつけている
というよりも、
日数が延びた結果、必要になった対応に費用がかかっている
というケースが大半です。
「聞いていなかった」と感じやすい理由
口コミサイトなどで特に多いのが、
「そんな費用がかかるとは聞いていなかった」
という声です。
プラン説明の段階では、
- 「通常であればこの日数で終わる」
- 「想定内であれば追加はない」
上記の前提で説明されることが多く、
年末年始のように想定以上に日程が延びるケースまで
具体的にイメージできていないことが原因です。
結果として、
- 想定より日数がかかる
- 安置・処置が必要になる
- 追加費用が発生する
という流れになり、
「最初の説明と違う」と感じてしまうのです。
事前に確認しておきたいポイント
年末年始に葬儀社へ依頼する際は、
- 火葬まで何日かかるのか?
- 安置費用は何日分まで含まれているか?
- 日数が延びた場合、1日あたりいくら追加になるか?
この3点を確認しておくだけでも、
後からの認識のズレを防ぎやすくなります。
安置・処置に関する追加費用は、
突然増えるものではなく、日数に比例して積み上がる費用です。
だからこそ、
年末年始のように日程が読みにくい時期ほど、
「何日の延びを想定しているのか」を事前に共有しておくことが重要になります。
このような追加費用は業者間で驚くほど差があるので、
葬儀の相見積もりで追加費用の比較が大切になります。
追加費用が出やすいポイント③|納棺・湯灌関連
年末年始の葬儀に関することで、
安置日数の延長と並んで多いのが、
納棺やご遺体の湯灌に関する追加費用です。
みん評やYahoo!知恵袋、消費者相談系の投稿を見ていると、
次のような声が繰り返し見られます。
- 「最低限で大丈夫だと思っていたが、途中で勧められた」
- 「必要だと言われて断れなかった」
- 「気持ちの問題と言われ、判断に迷った」
これらは、
年末年始という時期特有の状況と、
納棺・湯灌の性質が重なることで起こりやすくなります。
なぜ納棺・湯灌は年末年始に追加になりやすいのか
納棺や湯灌に関するサービスは、
- 心理的・宗教的な意味合いが強いもの
- 衛生上どうしても必要なもの
- ご遺族の要望で必須なもの
上記のことが混在しています。
年末年始は、
- 火葬までの日数が延びやすい
- 面会の機会が増える
- 「きちんと送りたい」という気持ちが強くなる
といった条件が重なり、
当初は不要だと思っていた処置が、途中で必要に感じられる
ケースが多くなります。
追加項目の例
次のような項目が挙がりやすい傾向があります。
- 身だしなみを整えるための処置
- 過剰に提案される複数回の湯灌
- 状態を保つためのエンバーミング処置
これらは、
最初のプラン説明では「最低限の内容」として省かれている
ことが多く、後から提示されやすい項目です。
そのため、
「聞いていなかった」
「最初から入っていると思っていた」
という認識のズレが生じやすくなります。
「売り込み」に感じやすいが、背景には理由がある
納棺・湯灌などに関する追加提案は、
遺族の心理的な状況により、
「営業のように感じてしまった」という声も少なくありません。
多くの場合、
- 日数が延びたことによる家族の希望の変化
- 面会や宗教的配慮への対応
など状況の変化に応じた提案です。
問題になりやすいのは、
「不要かどうか」「必須かどうか」の区別が
十分に説明されないまま話が進んでしまうことです。
また、このような処置は心理的に遺族が断りにくいので、
一部の葬儀社にとって、高額請求するためのツールになることもあります。
ご遺族の希望や故人様に対する奉仕として湯灌などは満足度の高いサービスです。
しかし、湯灌は繰り返し行う必要はありません。
他にも、下記のような葬儀社の都合で販売されるエンバーミングにも注意が必要です。
#クローズアップ現代 、「大手葬儀会社の元従業員」のお話。噂レベルで見たことのある「#エンバーミング にノルマがある」がついに電波にのりましたよ。 pic.twitter.com/yQCGVcVSE3
— mosrite 💙💛 owner (@mosriteowner) December 9, 2025
年末年始に特に確認しておきたい点
納棺・湯灌に関しては、
事前に以下の点を確認しておくことで、
後からの迷いや後悔を減らすことができます。
- この処置は必須なのか?
- 追加したら費用はいくらか?
- 追加しない場合、何が起こり得るのか?
誠実な葬儀社であれば、
不安をあおらず、選択肢として説明してくれます。
まとめとして
納棺・湯灌関連の追加費用は、
年末年始に限らず発生する可能性がありますが、
日数の延長や心理的な負担が重なる年末年始は、
特に判断が難しくなりやすいポイントです。
だからこそ、
「今決めなければならないものなのか?」
「家族で考える時間の余裕は取れるのか?」
この2点を確認するだけでも、
不要な追加を防ぎやすくなります。
年末年始でも追加費用を抑えるために必ず確認すべきこと
年末年始の葬儀では、
すべての追加費用を防ぐことはできません。
ご遺体の状態や火葬場の稼働状況など、
状況的に避けられない費用も確かに存在します。
一方で、
事前に確認していれば防げたはずの追加費用があるのも事実です。
その差を分けるのが、
時期に関係なく有効な「業者比較(相見積もり)」の考え方です。
ここでは、
年末年始に限らず、葬儀費用で後悔しないために
必ず確認しておきたいポイントを整理します。
この金額で「どこまで含まれているのか」を具体的に確認する
最初に確認すべきなのは、
提示された金額に何が含まれていて、何が含まれていないのかです。
- 搬送は何回分まで含まれるのか
*追加が生じる距離も確認する - 安置日数は何日分までか
- 納棺や湯灌などオプションの費用
「プランに含む」という言葉だけでは判断せず、
項目ごとに説明してもらうことが重要です。
これは、相見積もりを取る場合にも
条件をそろえるための前提になります。
日数が延びた場合、どこから追加になるのかを聞く
年末年始に追加費用が出やすいのは、
日数や時間が延びたときです。
- 火葬までの日数が延びた場合
- 搬送が時間外対応になった場合
このとき、
- 何日目から
- 何時以降から
- どれくらい追加になるのか
ここは業者間で費用の差が大きい箇所なので、
事前に確認しておくことで、
「聞いていなかった」「想像よりも高額」という認識のズレを防げます。
これは「必須」なのか「なくても問題ない」のかを必ず区別する
納棺や湯灌などの提案を受けた際は、
必ず次の点を確認してください。
- ご遺体の状況次第で不要になるのか
- キャンセル・変更できるのか
年末年始は判断を急ぎやすいため、
「なくても問題ない」のものまで「必要だと思い込んでしまう」
ケースが多く見られます。
この区別ができるだけでも、
不要な追加費用はかなり抑えられます。
可能な限り同じ条件で他社の話も聞いてみる
時間や状況が許すのであれば、
同じ条件で他社の話も聞いてみることをおすすめします。
任意にも関わらず「必須」と説明する業者は少なからず存在します。
同じ質問をして、葬儀社ごとの対応を見極めて判断しましょう。
これは防げる/これは防げない追加費用の違い
相見積もりが本領を発揮するのは
「防げる追加費用」があるという点です。
同じ条件で複数の葬儀社から説明を受けると
- A社では最初から含まれているが、B社ではオプション
- 安置費用が各社で異なる
- オプションの説明や提案が異なる
といった差が自然に見えてきます。
この比較ができるだけで、
「これは本当に必要なのか」
「他社ではどう扱われているのか」
を冷静に判断できるようになります。
すべてを防ごうとしないことも大切
追加費用をゼロにしようとすると、
かえって判断を誤ることがあります。
- 状況的に必要な対応
- 家族の気持ちとして選びたいこと
まで「無駄」と切り捨ててしまうと、
後悔が残ることもあります。
大切なのは、
- 防げないものは受け入れる
- 防げるものは事前に見極める
この線引きを意識することです。
追加費用のとらえ方
年末年始の葬儀費用は、
- すべてが不当な追加ではない
*不当な追加も存在する - すべてが防げるわけでもない
という前提に立つことが重要です。
だからこそ、
相見積もりで比較すべきなのは、
「防げる追加費用の部分」
この視点を持つだけで、
葬儀社選びと費用への向き合い方は大きく変わります。
事前相談できるなら、地元葬儀社も必ず候補に入れてほしい理由
ここまで、年末年始に追加費用が出やすくなる理由や、防げるもの・防げないものの違いを整理してきました。
これらを踏まえたうえで、
事前相談できる状況にある方にぜひ伝えたいのが、
地元の近隣葬儀社も比較対象に入れてほしいという点です。
ブローカー型葬儀社は「便利な窓口」である一方、前提条件がある
年末年始には友人・知人に葬儀社選びについての相談に抵抗がある方は多いのではないでしょうか?
そんなときスマホなどGoogleで葬儀社を探すことは一般的な方法です。
「葬儀」「家族葬」などの単語で検索すると、最初に表示されるのは「小さなお葬式」「よりそうお葬式」などのブローカー型葬儀社です。
ブローカー型葬儀社は、
- 電話一本で手配できる
- 全国対応している
- 緊急時でも窓口が分かりやすい
という大きなメリットがあります。
ただし、その多くは
最低限の内容を基本プランとし、
必要に応じて追加していく設計になっています。
年末年始のように日程が延びる時期には、
安置費用などの追加費用が大きくなることがあります。
地元葬儀社を比較に入れることで「条件の違い」が見える
一方、地元に根付いた葬儀社の多くは、
・自社で会館や車両を保有している
・対応エリアが比較的コンパクト
・地域の火葬場事情や慣習に詳しい
といった特徴があります。
これらは単なる「規模の違い」ではなく、
見積もりやプラン内容に直結する要素です。
自社で会館や車両を運営している葬儀社では、
外注や委託が少ないため、
提供できるサービスを最初からプランに組み込みやすくなります。
その結果、最初から含まれている項目が多いケースがあります。
また、対応エリアが限られている分、
地域事情を踏まえた現実的な日数や時間を前提にした見積もりが出しやすくなります。
さらに、近隣の火葬場事情や過去の施行事例を把握しているため、
年末年始の特殊な状でのに的確なアドバイスができることも少なくありません。
地元葬儀社は「決めるため」ではなく「比べるため」に使ってもいい
「地元葬儀社に相談したら、断りづらくなりそう」
と感じる方もいるかもしれません。
しかし、地元葬儀社に話を聞く目的は、
必ずしもそこで契約することではありません。
- 提示された条件が妥当か
- 追加費用の説明は分かりやすいか
- 年末年始の対応について納得できるのか
こうした点を確認することで、
ブローカー型葬儀社の説明内容も
より冷静に判断できるようになります。
年末年始こそ「比較できる人」が不利にならない
年末年始の葬儀では、
急いで決めても、火葬までの日数に余裕があります。
通常の時期よりも判断するのに時間的な余裕に繋がります。
この火葬待ちのメリットを活かして
ブローカー型葬儀社
+
地元の近隣葬儀社
この2つを比較するだけで、
追加費用に対する納得感は大きく変わります。
結果として、
- 防げる追加費用を減らし
- 防げない追加費用は納得したうえで受け入れる
という、後悔の少ない選択につながります。
まとめ
年末年始の葬儀費用が増えやすいのは、特別料金ではなく日程や条件が変わりやすいためです。
すべてを防ぐことはできませんが、事前相談や相見積もりで防げる追加費用も多くあります。
落ち着いて比較することで、納得のいく葬儀につながります。



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