11月20日に朝の情報番組「めざまし8」で放送された「家族葬トラブル」に関して
YouTubeとYahoo!ニュースには、数多くのコメントがありました。
番組は一般的な内容でしたがコメントが非常に興味深く、私自身にも勉強になることがありました。
今回は、めざまし8「家族葬トラブル」の感想と提案です。
大切な家族を「ぼったくりや・・・」と思ったまま見送った方々の心痛を思うと非常に気の毒なことです。
どの業界でもあるように葬儀業界にも、「ぼったくりや・・・」と思われる金額と対応で評価を気にしない会社がある一方で、自社の評価を最大限にしようと対応する会社もあります。
葬儀社がどのような対応をがしてくれるのか遺族には判断がつきません。
後悔しないために適切な葬儀社を探す方法も提案します。
【家族葬トラブル】の概要
めざまし8の取材を受けたのは高槻市に在住の女性。
女性の娘婿の母親が逝去して、11月17日に13名が参列した家族葬を行ったそうです。
「10万円から」と宣伝をする葬儀社に依頼して、葬儀費用として50万円を想定していたとのこと。
しかし、色々と提案をされて200万円に・・・
- 遺体をきれいにする
- 遺体安置の冷蔵庫
- お花
上記が提案され承諾した内容。
本人、娘婿、娘、女性の夫の全員が「ぼったくりや」と言葉が出たそうです。
番組に登場した葬儀事情に詳しい専門家の意見は「高額な印象を受けるが、金額としては妥当な範囲」でした。
葬儀事情に詳しいなら、遺族から「ぼったくり」と思われたことに対して、
ある程度の落ち度が担当者(葬儀社)にあったと述べてほしかったです。
この家族や親せきは、今回依頼した葬儀社に二度と頼まないどころか、機会があれば「ぼったくり」業者として知人などに広めるでしょう。
今回のような料金トラブルを避けるためのアドバイスは以下の通りでした。
- 葬儀社に予算をしっかりと伝える
- 2社以上に見積もりを出してもらう
家族・親せきなどの第三者の意見をもらうとの提案もありました。
意見をもらえる第三者がいなければ「我々のような会社」に相談してもらえたらと、専門業者が自社の宣伝をしていました。
YouTubeとYahoo!ニュースのコメント
目についたコメントは
- 番組は対象の葬儀社の名前を表示するべきだ
- 200万円は妥当
- 100万円以下でも十分に満足できる家族葬ができた
- オプションを承諾したから当然の価格
- 事前準備せずにネットで業者を探すことは「情報弱者」
葬儀社への非難と同じくらい、200万円の見積もりを承諾した本人に責任があると意見も多くありました。
仲介業者を利用した方の評価が、極端に分かれていたことも興味深かったです。
以下の画像はコメント欄に挙げられていた業者の評価です。
葬儀社への金額に対する苦情が非常に多い印象を受けました。
200万円の家族葬について専門業者は妥当としていましたが、書き込みでは高額だと批判的な内容が多くありました。
葬儀屋の感想
担当者の説明が巧妙で不本意ながら200万円に納得されたのかもしれません。
「ぼったくり」と口に出したなら了承しないでください!!
50万円を想定していたなら口に出して仰ってください。
遺体安置の冷蔵庫を利用したので、逝去日から葬儀日まで数日間の余裕があったと思います。
200万円の見積書を見直して、葬儀社に苦情を言う時間の余裕があったのではないでしょうか?
依頼した日から葬儀日まで日数がある場合は、葬儀の依頼をキャンセルすることもできます。
詳しくは家族葬をキャンセルする方法でご確認ください。
200万円を捻出できない遺族なら、金額を提案するだけで拒否されます。
遺族に金額の希望がなければ、葬儀社は最大の金額を提示します。
200万円を「ぼったくり」「妥当」「想像より安価」どのように受け取るのか人によって異なります。
繰り返しますが、頭で考えていることは口に出さないと相手に伝わりません。
利益を追求することは葬儀社だけでなく、どのような会社(店)でも行われています。
- テイクアウトで単品を注文するとセットを提案
- レストランで注文すれば、ドリンクやデザートを提案
- 車検を受けると、色々なパーツの交換を提案
このような手法は、クロスセルと呼ばれる営業手法です。
今回挙げられた葬儀社は「10万円から」のプランもあるので、アップセルもあったと思います。
顧客単価を上げるために複数のプランとオプションを用意することは、どのような業界でも行われていて葬儀業界だけではありません。
日常生活の消費行動であれば、相応のプランを選択して不要なオプションは断ります。
消費者は自身のニーズと予算に合わせて店(会社)を選びます。
そして、商品や金額に満足しなければ、ネガティブな評価をして二度と選ばれることはないでしょう。
レストランやスーパーマーケットなどの利用者が多くリピーターが必要な店では、ネガティブな評価は死活問題です。
しかし一部の葬儀社はネガティブな評価を気にせずにリピーターを必要としません。
広告に費用をかければ、評価を知らない方から葬儀の依頼を確保できます。
一方で、コミュニティのつながりが強いエリアの葬儀社は、遺族の評価を非常に重視しています。
また商圏を限定してエリア内に根差そうとする葬儀社も評価は大切です。
「ぼったくり」「二度と頼まない」などのネガティブな評価は、すぐにコミュニティ内に広まります。
その結果、競合他社に商圏を奪われエリアから撤退しなければなりません。
どちらの葬儀社を選択するかは遺族の自由です。
「ぼったくりや・・・」と後悔しないために
丁寧にヒアリングして遺族に寄り添った提案をするか、動揺している遺族の心の隙をついて高額な見積もりを作成するのか、葬儀社の性質を遺族が見極めることは困難です。
高額請求されるのがイヤであれば、消費者である遺族が何らかの対策をするしかありません。
番組に出ていた「相談してください」と宣伝した方は、仲介業者なので過度な期待は禁物です。
仲介業者は提携している葬儀社の良い口コミが中心になります。
確実に高額請求を回避する方法は、事前に複数の葬儀社に相談して適正な価格を把握して、必要なオプションを選び支払い金額を決めることです。
この方法については改めて別の記事について解説します。
200万円の家族葬の費用が半額以下になるなら100万円の節約になります。
手間や時間がかかっても事前に対策する価値はあると思います。
もう1つの方法は、実際に利用した方から葬儀社の評価を教えてもらうことです。
しかし、利用したい葬儀社の評価をしてくれる人は身近にいないでしょう。
今のところ利用者目線で葬儀社の評価を共有する仕組みは、みん評とGoogleMapの口コミ機能しか見当たりません。
みん評で葬儀の口コミは葬儀社の口コミと格安葬儀サービスの口コミがあります。
どちらも多くの口コミがありますが、口コミのある葬儀社は限定されています。
しかし、選んではいけない葬儀社の参考になるので一度は目に通しておきましょう。
GoogleMapで葬儀社を探す方法は、旅行先など未知なエリアで飲食や買い物をする際に店を探す方法と同じです。
利用した方の感想や評価が、次に利用する方の参考になります。
GoogleMapで「家族葬」と検索すれば、近隣の葬儀会館が表示されます。
葬儀会館の口コミを書き込む方は少ないので口コミのない葬儀会館もありますが、みん評よりも記載されている葬儀社は多く場所が分かるので利用しやすいです。
利用した葬儀社の評価を一人でも多くの方がGoogleMapで行い、葬儀社を選ぶ判断材料にすれば「ぼったくりや・・・」と後悔する方を減らせると思います。
口コミを書くことが面倒であれば、★だけでも付けてほしいと願います。
葬儀は買い物と同じ消費行動の1つです。
意義ある消費行動にするには、手間をかけて調べることが大事です。
ニュースサイトの口コミにもありましたが、
事前準備せずにネットのみで業者を探すことは「情報弱者」です。
事前準備ができなければ、せめて比較する業者は探しましょう。
この記事について、ご意見・ご指摘がございましたらお問い合わせフォームからお願いします。
葬儀について後悔したことなどを教えていただければ、今後の記事作りの参考にさせていただきます。
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