10万円以下の格安葬儀の注意点とトラブルを防ぐ方法

お葬式

「葬儀代がない…」お金がない不安を抱えていませんか?

葬儀費用を簡単に抑えられる「格安葬儀」は、故人や遺族の意思を尊重する現代の選択肢です。
しかし、一般的な葬儀や家族葬とは流れが大きく異なるため、事前に注意すべき点を知らなければ、後から「こんなはずじゃなかった…」と後悔やトラブルに発展することも少なくありません。

今回の記事では、現役の葬祭ディレクターである私が、10万円以下の格安葬儀で失敗しないための注意点と、よくあるトラブルを防ぐ方法を徹底解説します。

格安葬儀の価格

格安葬儀は、紹介サービス業者や葬儀社が提供する最も費用を抑えた葬儀プランを指します。
「格安葬儀」という名称で販売されることは少なく、一般的には「火葬式」「直葬」「シンプルプラン」などと称されています。
10万円以下の葬儀プランを「格安葬儀」として解説します。

分かりやすい例は、
「よりそうお葬式」のよりそう火葬式シンプルプラン
「小さなお葬式」の「小さなお別れ葬」などが挙げられます。

格安葬儀の内容

格安葬儀とは、故人を火葬場にお連れして火葬を行う葬儀で式場を利用しません。
遺族は指定された時間に火葬場に集まり火葬に立ち会う葬送です。

関西エリアでは、病院から火葬場に直接安置できません。
故人は火葬する日まで、葬儀社の安置室で預かります。
火葬場で待ち合わせる場合でも、葬儀社の安置室を利用します。

格安葬儀における4つの注意点

格安葬儀は一般的な葬儀や家族葬と流れが異なるので、以下の4点に注意してください。

格安葬儀に対応しているか

「格安葬儀」とは、式場を利用しないことを前提としています。

「格安葬儀」に対応している葬儀社に依頼しましょう
式場を利用する葬儀しか対応していない葬儀社は多くあります。
式場を利用すれば、10万円以下で葬儀をすることはできません。

火葬する日まで対面できるか

格安葬儀では、安置施設での故人と対面不可としている葬儀社が大半です。
火葬する日までに故人と対面したい場合は、対面できる葬儀社に依頼してください。

火葬場での対面方法

火葬場での故人とのお別れ方法は、火葬場のルールによって異なります。
どのようなお別れができるのか、事前に葬儀社に確認しておきましょう。
葬儀社は各火葬場のルールを熟知していますので、あなたの希望に沿ったアドバイスをしてくれるはずです。

火葬場での対面方法は以下の4通りです。

  1. 火葬の前に棺のフタを開けて、花などの副葬品を納めることができる。
  2. 副葬品を納めることはできないが、火葬の前に少しだけ対面できる。
  3. 火葬場の駐車場などで、葬儀社の車輛(寝台車)の中で対面できる。
  4. 火葬場では対面は不可で、親族の集合を確認したら火葬する。

4の火葬場で対面ができない場合は、最後に故人の顔を見る場所は逝去した病院などになります。

合計の費用を確認する

プラン価格が10万円以下なので、葬儀社はオプションを販売して価格を上げようと図ります
ホームページでは安いプラン価格を表示して、追加費用を請求する悪質な葬儀社も存在します。

葬儀社は玉石混交でホームページだけでは判断できません。
依頼者である遺族自身が電話で確認するなど、
プラン内容と追加項目を把握しておきましょう。

格安葬儀では火葬する日まで葬儀社の安置室で故人を預かります。
プラン価格では逝去した翌日に火葬することを前提で設定されています。
安置室で預かる日数が長くなれば、安置日数やドライアイスの費用が追加されます。

安置日数やドライアイスなどの追加料金は葬儀社によって異なります
追加料金が高額だと思えば、他の葬儀社にも確認しておきましょう。

ちなみに仲介業者の最大手「小さなお葬式」では、
安置日数の超過費用は1日11,000円(税込)です。
冷蔵庫のような安置室を完備していればドライアイスは不要になります。

小豆小僧
小豆小僧

追加費用を含めた合計金額で確認することが大切です。

10万円以下の格安葬儀では、火葬料金の比重は高くなります。
利用する火葬場・故人や遺族の住民票の住所で火葬料金は変動します。
火葬料金は1万円以下から10万円超えることもあります。

ほとんどの場合、プランに付随するのは最小サイズの骨壺です。
一般的な大きさの骨壺を希望すると追加費用が発生します。
葬儀社によっては、骨壺の持ち込みを許可している場合もありますので、事前に確認してみましょう。

トラブルを防ぐために

対面方法が火葬場で異なる

お別れの方法は、利用する火葬場で異なります。
火葬場のルールなので変更はできません。
希望するお別れができない場合は、葬儀プランを変更することも検討しましょう。

親族の同意を得る

式場を利用しないので、親族は火葬場に集合します。
多くの火葬場は公共の施設なので、基本的に早く到着しても待つ場所、着替える部屋がないなど、不慣れな環境で親族に負担をかけてしまうこともあります。
*一部の火葬場では待合室、着替える部屋があります。

また、お別れの時間は5分~10分程度とほとんどありません。
特に遠方の親族がいる場合は、格安葬儀を選択する前に、丁寧に事情を説明し同意を得ておくことが大切です
もし親族の同意を得ることが難しい場合は、無理に格安葬儀を選ばず、式場を利用するプランに変更するなど、話し合いを重ねることが後悔しないお見送りに繋がります。

お坊さん(菩提寺)の同意が必要

格安葬儀でも、お坊さんに読経をしてもらうことは可能です。
ご先祖からの付き合いがある寺院(菩提寺)があれば、事前に了承をもらいましょう。

小豆小僧
小豆小僧

格安葬儀では、お坊さんの読経場所は火葬場の炉前です。
お経の時間は5分程度しかありません。

お布施の封筒

菩提寺がない場合は、お坊さんを紹介してもらうことは可能です。
お布施が追加費用として必要です。

最後に

格安葬儀を選択すれば簡単に費用を抑えることができます。
しかし、最後のお別れなどに制限があります。
事前に流れを把握しなければ、思わぬ後悔やトラブルが発生することもあります。

葬儀社に確認することができない場合は、メールやコメントで連絡をください。
時間を頂戴しますが、お役に立てるよう努めます。

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