葬儀費用が高くなる理由|小さなお葬式など葬儀ポータルの“広告宣伝費と紹介料”が遺族に転嫁される仕組み

お葬式の基礎知識
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「安いと思って申し込んだのに、最終的な請求は想像以上に高かった…」
下記のような“葬儀の高額請求トラブル”の相談が増えています。

葬儀の経験がないまま、突然の事態に直面する――
これは誰にでも起こり得ることです。
そのとき、多くの方がインターネットで「直葬」「家族葬」「費用を抑えたい」と検索し、
小さなお葬式・よりそうお葬式・いい葬儀などの“葬儀ポータル”にたどり着きます。

見た目が分かりやすく「低価格で安心」に見えるため、
初めての方が利用しやすい反面、
“知らないと損をする仕組み”が存在することは、あまり知られていません。

特に、

  • 広告宣伝費
  • 紹介手数料
  • 提携葬儀社の制限
  • 誘導による高額請求

こうした“裏側の仕組み”を知らないまま進めてしまうと、
結果として費用が高くなりやすいのです。

今回の記事では、
葬儀の経験がない方でも理解しやすいよう、
葬儀ポータルの仕組みと注意点をわかりやすく解説します。

あなたやご家族が、
損をしないための最低限の知識として参考になれば幸いです。

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葬儀費用が高く感じる3つの理由|まず理解したい前提

葬儀経験がないと“相場”が分からない

葬儀は一生に何度も経験するものではなく、
多くの方にとって初めての高額契約になります。
そのため「何が普通なのか」「どれが妥当なのか」が判断できません。

葬儀サービスに「定価」はない

葬儀は商品ではなくサービスのため、プラン価格+追加費用で成立しています。
プラン内容への理解がなければ、この“追加”が見えづらいのが特徴です。

情報の非対称性が大きい

葬儀の知識は葬儀社側が圧倒的に強く、
遺族との知識差が大きいため、
「一般的には~」
「故人への最期のご奉仕です」などの
追加費用の誘導で分からないまま費用が膨らむことが起こりやすいのです。

葬儀ポータルとは?|葬儀紹介サービス・ブローカー型との違い

葬儀ポータルは、
自社で葬儀を行わない“紹介サービス”です。

利用者から依頼を受け、
提携している葬儀社に紹介する仕組みになっています。

名称は違いますが、

  • 葬儀ポータル
  • 葬儀紹介サービス
  • ブローカー

仕組みは同じで、呼び方が違うだけです。

サイトのつくりや言葉の印象から、
「自社で葬儀を行っている」ように見える場合がありますが、
葬儀の運営はすべて提携葬儀社です。

(略)
あと、この会社は葬儀社じゃないってことも依頼の時に知った。ただのブローカーならちゃんとそう書いといて欲しい。

みん評>格安葬儀サービスの口コミランキング>よりそうお葬式(旧:シンプルなお葬式)の口コミ・評判

上記のように、依頼してから葬儀社ではないと知る方は少なくありません。
この構造を知っているかどうかで、
誤解や追加費用のリスクは大きく変わります。

提携葬儀社は思ったより少ない?|小さなお葬式“740社×4,000式場”の意味

小さなお葬式の公式サイトでは「全国4,000式場」と掲載されていますが、
この数字は “会場の数” であり、葬儀社の数ではありません。

日本には 6,000〜8,000社 の葬儀社があります。
小さなお葬式が提携しているのは
約740社(1割程度) にすぎません。

提携が増えにくい理由は、

  • ポータル側は全国一律料金を求める
  • 葬儀社側は地域相場・自社価格を維持したい

上記の価値観のギャップが大きいためです。
「4,000式場=全国4,000の葬儀社」ではない という点は重要です。

広告宣伝費が葬儀費用に転嫁される仕組み|見えないコストの正体

テレビCM、ネット広告、SEO、チラシ。
葬儀ポータルは莫大な広告宣伝費を投下しています。

「小さなお葬式」「よりそうお葬式」
などの名前を多くの方が知っているのは
上記のような広告投資による認知の高さが大きな理由です。

一方、
地域密着の葬儀社は広告宣伝費をあまり使いません。
広告費率は売上の3〜5%程度

それに対して、葬儀ポータルのような急成長している企業の中には、
広告費が売上の10%を超えることもあり
運営コストが高くなりがちです。

ここで問題になるのは、
広告宣伝費は最終的に「誰」が負担しているのか? という点です。

それは葬儀費用に何らかの形で反映されます。
特に葬儀のように分かりにくい項目が多いサービスでは、
遺族が気づきにくい形で上乗せされやすく、
結果として 葬儀費用が高く感じられる原因の一つ になります。

つまり、広告が多い葬儀サービスほど、
分かりにくい部分の負担が増えるという構造を知っておくことが大切です。

紹介手数料の実態|“見えない負担”が遺族へどう反映されるか

葬儀ポータルの主な収益源は、
提携葬儀社が支払う紹介手数料です。

この手数料は非公開ですが、
具体的な手数料を知ることはできません。

同業の方による上記のような意見も見られますが、公式な情報ではありません。
しかし・・・
提携葬儀社からは、
「負担は小さくない」という声があるのも事実です。

その負担は、

  • 追加オプション
  • 安置料
  • 搬送費
  • 人件費

上記のような遺族からは分かりにくい項目へ反映されやすくなります。
さらに、安価なプランを大きく宣伝している場合ほど、オプションを販売されるケースもあります。
これは紹介手数料で利益が薄い
低価格プランほど追加費用の誘導が起きやすいという
構造上の問題でもあります。

つまり、紹介手数料は見えない形で葬儀費用に組み込まれ、
結果的に遺族が負担する仕組み
という点は知っておくべき重要なポイントです。

知らないと“高額請求”に繋がるケース|実際にあったトラブル事例

葬儀ポータルは使い方によって便利なサービスですが、
仕組みを理解しないまま申し込むと、
想像以上に高額な請求につながるケースがあります。

窓口では、40万で2日葬が出来て全てついているので、大丈夫です。と言いますが、ついているのは、祭壇、木箱のままの棺桶、火葬場までの車も霊柩車ではない車、その他です。
営業はこれでも全然お見送り出来るんですよ。と言いながら、身体を綺麗に保ってあげないと等と言って、その金額を伝えてきます。今の金額は、霊柩車じゃないと打ち合わせで知り、結局どんどんプラスされて、これだったらセットプランの120万の方がおすすめですよ。と言います。

みん評

上記のような高額請求になる理由は
“基本プランに含まれていない項目が多い”ことが背景にあります。

 火葬式の場合ですと大体16万ぐらいだと言われ納得して病院に遺体の搬送を依頼
その後葬儀の日程を決める際死亡して4日後の斎場で火葬と言われ 本契約をする際8日間まで延ばされ8日間遺体を保存する料金で30万の追加料金を言われなすすべ無くそのまま契約の流れになりました

みん評

上記のように安置料が膨らむケースも多く、
日数の制約が厳しいプランでは
追加料金が積み重なりやすい傾向があります。
低価格プランほど“最低限しか含まれていない”ため、
結果として費用の多くがここで上乗せされることになります。
低価格の葬儀プランの注意点については、下記の記事をご確認ください。
【関連記事】10万円以下の格安葬儀の注意点とトラブルを防ぐ方法

これらのトラブルが起きる背景には、
紹介手数料や広告費などの
“見えないコスト”を回収しなければならない構造、
低価格プランの内容制限など、
複数の要因が絡んでいます。

つまり、
葬儀ポータルを利用するときは、
“プラン価格の安さ”だけで判断すると後悔しやすい
という点を理解しておく必要があります。

葬儀費用のトラブルを避けるためには、
プランの内容と「何が含まれないのか」を
必ず確認しておくことが重要です。

小さなお葬式が受注件数No.1の理由|“提携数より広告力”が勝つ

よりそうお葬式の提携式場が5,000に対して、
小さなお葬式の提携式場は4,000
それもかかわらず「受注件数No.1」とされるには、
明確な理由があります。

最大の理由は “圧倒的な広告力” ではないでしょうか?

テレビCM・ウェブ広告・SNS広告など、
葬儀ポータルの中でも露出が多く、
“名前を知っているサービス” として選ばれやすい傾向にあります。

さらに、ネット検索で上位に表示されるため、
初めて葬儀をする方が最初にクリックしやすい構造になっています。

この認知度の高さは受注件数に直結していますが、
広告宣伝費が大きいほど、
費用の一部が遺族である利用者に転嫁されるという構造も理解しておく必要があります。

葬儀ポータルは便利だが“仕組みを知らないまま”使うと後悔する理由

葬儀ポータルを利用すること自体は悪いことではありません。

ただし仕組みを知らずに進めると、
プラン金額だけを信じてしまい、
後から追加費用で驚くケースが多くあります。

宣伝広告費が少ない地元の葬儀社のほうが
紹介手数料も不要なので
明瞭で低額なことも少なくありません。

最も安全なのは
事前にポータルと地元葬儀社の“2社以上で見積” を取ること。
これだけでトラブル回避の確率が大きく上がります。
みん評などの口コミサイトで他者の経験を把握することも有効でしょう。
【関連記事】葬儀の相見積もりで抑える3つのポイント

まとめ|葬儀費用が高くなる背景には“構造的な理由”がある

葬儀費用が高くなるのは、
遺族の判断ミスではありません。

構造として、

  • 広告宣伝費
  • 紹介手数料
  • 提携数の制約
  • 追加費用

これらが複雑に絡み合い、
利用者に葬儀費用の総額が見えにくいものになっています。

葬儀ポータルを利用する場合は、
仕組みを理解した上で比較し、
冷静に判断することが大切です。

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同業者からのご意見も大歓迎です。
葬儀ポータルサイトの運営に携わる方で記事について誤りなどご指摘がございましたら、
修正致しますのでご連絡ください。

※この記事は口コミサイト「みん評」などに掲載された内容(2025年12月時点)を参考に執筆しています。
口コミはあくまで個人の感想であり、すべての方に当てはまるものではありません。

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