「市営葬儀を利用したい」
「〇〇斎場で葬儀をしたい」
そう思って斎場や式場名をネット検索したとき、最初に表示されたのが公式サイトだと思っていませんか?
しかし、
公営斎場や葬儀社の式場名で検索しても、
検索した施設の運営元ではない葬儀社や葬儀紹介サービスのサイトが上位に表示されることがあります。
それが公式サイトなのか分かりにくく、
気づかないまま依頼して見積もりが進んでしまうこともあります。
今回の記事では、
市営葬儀や斎場名の検索で実際に起きている事例をもとに
- なぜ別の葬儀社が表示されるのか
- その結果、何が起きるのか
- なぜ利用者は見抜きにくいのか
- 損しないために何を確認すべきか
現役の葬祭ディレクターの視点から整理します。
検索しただけで安心できない理由を知っておけば、依頼先の誤認や想定外の高額請求を防ぎやすくなるはずです。
市営葬儀・式場名検索で実際に起きていること
まず知っておきたいのは、
市営葬儀や公営斎場の名前で検索したからといって、その施設の公式サイトが必ず最初に表示されるとは限らないということです。
大阪府池田市の「池田市立葬祭場 やすらぎ会館」で下記の掲示物を見かけました。

上記の内容を要約すると以下の通りです。
- スマートフォンやPCで「やすらぎ会館」と検索すると、池田市の「市営葬儀」ではなく民間業者の広告画面が表示されることがある。
- そのまま「無料で電話をかける」などの表示から連絡してしまい、気づかないまま葬儀社に依頼して葬儀を終えるケースがある。
- その結果、市営葬儀の事前相談時の見積金額や、市営葬儀の料金と大きく異なる金額を支払うことになり、会館事務所や市役所に苦情が多く寄せられている。
さらに市営葬儀やすらぎ会館には「フリーダイヤル」や「無料で電話をかける」といった案内はないことも明記されています。
多くの人は施設名で検索して最初に表示されたサイトがあれば、そのサイトが公式のホームページだと思ってしまいがちです。
しかし上記の通り検索結果だけを見ても、そのサイトや表示された電話番号が市営葬儀や公営斎場につながるとは限りません。
市営葬儀の窓口に電話したつもりでも別の業者に繋がることが実際に起きているということです。
下記のようにSNSで警告されている方もいらっしゃいます。
【注意喚起】
— 西 智由@葬儀 法事 お坊さんを紹介できる専門家 (@tomoyuki0024) February 19, 2026
「⚪︎⚪︎斎場」と検索→
「⚪︎⚪︎斎場予約はこちら」にアクセス。
市の公式ページと思って電話したら葬儀社。
どう見ても斎場のホームページ。
よく見ると会社名は小さく記載。
これ、一般の方は見抜けますか?
※Google広告ポリシーには公的機関と誤認させる表示は禁止とあります
公営式場だけの問題ではない|葬儀場名検索で起きる誤認の構造
この問題は市営葬儀や公営斎場に限った特殊な話ではありません。
葬儀社の式場名で検索した場合でも
その式場を所有する葬儀社とは葬儀紹介サービスや別の葬儀社が上位に表示されることがあります。

利用者は葬儀式場の名称で検索することが多く、検索結果の上部のサイトにその式場名が表示されていれば公式サイトだと思いやすくなります。
しかし、実際には検索した式場を所有する葬儀社と表示されたサイトの運営主体が一致しているとは限りません。
この問題の本質は、
葬儀場名で検索した際に、利用者が想定している業者でなく別の業者につながることがあるという点にあります。
なぜ別の葬儀社が表示されるのか|検索広告と上位表示の仕組み

GoogleやBingなどで「やすらぎ会館」などの公営斎場や葬儀式場の名称を検索した際に、検索した施設を所有していない別の葬儀社が表示されることがあります。
これは検索エンジンの仕組みによって起こります。
検索結果の上部に表示される「スポンサー広告」は、その施設の公式ページだから表示されるのではありません。
広告費を支払っている業者のサイトが検索結果の上部に表示されているだけです。
一方で別の業者が表示される理由は「スポンサー広告」だけではありません。
施設名や斎場名をページタイトルや説明文に入れたページが上位に表示されることがあります。

例えば上部の画像のように
- 公営斎場の特徴や料金を紹介するサイト
- その斎場で葬儀ができると案内するサイト
- 施設名を前面に出した業者のサイト
などが、公式サイトよりも上部に表示される場合があります。
利用者から見れば検索した施設名がそのまま表示されていれば、「これが公式ページだろう」と認識しやすいでしょう。
しかし検索結果の上部に表示される=その施設の公式ページではありません。
式場名で検索して別業者が表示される背景には、検索広告とSEOによる上位表示の両方があるということです。
葬儀場名で検索して別の葬儀社につながると何が起きるのか
検索結果に別の葬儀社が表示されることが問題ではありません。
本当の問題は利用者が広告やSEOと認識せずに公式サイトだと思い込み依頼することです。
上記の掲示物にあるように市営葬儀を利用するつもりで検索しても、民間業者の窓口につながれば提示されるプランと料金は当然変わります。
同じように葬儀社の式場名で検索した場合でも、その式場を所有する葬儀社でなく別の葬儀社につながれば
- 提案されるプラン内容と費用
- オプションの費用
そして総額が変わる可能性があります。
利用者からすれば施設名で検索したから
- 市営葬儀を行うつもりだった。
- 検索した式場の業者に直接相談しているつもりだった。
という認識のまま話が進みます。
しかし、依頼先が異なれば当然ですが費用も異なります。
施設名で検索して表示されたサイトを経由して依頼しても、必ずしも希望する業者なのか分からないまま話が進むことが問題です。
このズレに気づかないまま見積もりが進めば
想定していた金額とは違い、
その業者に依頼するつもりではなかったという後悔につながりかねません。
なぜ利用者は見抜きにくいのか|葬儀では“知らない側が不利”になる
なぜこのような誤認が起こりやすいのでしょうか。
一番の理由は、利用者が葬儀社名ではなく、
斎場名、式場名で検索するのが一般的だからです。
市営葬儀を利用したい
覚えている式場に相談したいと考えると、
施設名で検索することは自然な行動です。
しかし多くの利用者は
スポンサー広告やSEOの仕組み
式場の運営者まで理解して検索している訳ではありません。
しかも葬儀では、
- 急いで探している
- 精神的に動揺している
- 比較する余裕がない
- その場で判断を迫られやすい
という状況が重なる結果
最初に表示されたサイトをクリック
↓
施設名が書いているから公式サイトだろうと判断
↓
電話ボタンがあるからそのまま連絡
という流れで進みます。
ここに、葬儀特有の情報の非対称性があります。
葬儀社は
- どの言葉で検索されるのか
- どうすれば上位に表示されやすいのか
- どのように見せれば利用者の安心感を得られるのか
を理解しています。
一方で利用者は、この仕組みを知らないまま施設名で検索するしかありません。
つまり、知っている側と知らない側で前提の知識に差が大きいまま接点が生まれているということです。
葬儀サービスではこの知識差により
依頼先の誤認のまま費用のズレが生じ後悔につながりやすくなります。
【関連記事】葬儀費用が高くなる理由“情報の非対称性”が遺族を不利にする仕組み
損しないために確認すべきポイント
斎場や式場の名称で検索したときに重要なことは「上の表示されているのか」ではなく
そのサイトを誰が運営しているのか確認することです。
検索結果の順番だけでは、
公式サイトか別の葬儀社や紹介サービスなのか
判断できないことがあります。
そのため連絡する前に次の点を確認しておく必要があります。
スポンサー広告なのか確認する
検索結果の上に出ているからといって、
それが公式サイトとは限りません。
まず「スポンサー」表示の有無を確認しましょう。
運営元を確認する
スポンサー広告でなくても、SEO対策をした企業のサイトが上に表示されます。
そのサイトの運営元が自治体なのか、葬儀社なのか、紹介サービスなのか確認が必要です。
電話をする前に
- 運営会社
- 会社概要
- URL
を確認して 誰に連絡しようとしているのか を把握することが大切です。
公営斎場では市営葬儀を利用すれば費用を抑えることが可能ですが、
葬儀社を経由で予約しなければ利用できない公営斎場も多くあります。
一方で、茨木市・高槻市などの公営斎場は市営葬儀でしか利用できません。
公営斎場は運営する自治体により利用条件は異なります。
費用を抑えたり、後悔しないためには業者に任せず自身で調べることが重要です。
Googleマップを利用する
施設の場所が分かっている場合は、Googleマップで電話番号・運営元サイトを確認する方法も有効です。
所在地が分かっていればスポンサー広告の業者やSEOに惑わされることがなくなります。
また、Googleマップでは利用者の口コミも確認することができます。
ただし、口コミだけで葬儀社を決めると思わぬ追加費用や対応の差で後悔する可能性があります。
判断基準を持って式場を探したい方は、
こちらの記事も必ず確認してください👇
葬儀社の口コミは信用できる?☆の数では分からない理由と後悔しない見分け方
まとめ|葬儀は“検索しただけ”では安心できない
市営葬儀や公営斎場、葬儀社の式場名で検索した際に、表示されたサイトがその施設の運営元や公式サイトとは限りません。
- スポンサー広告
- 施設名を含んだ紹介サイト
- 葬儀紹介サービスや別の葬儀社
が公式サイトよりも上に表示されることがあります。
別の業者が表示されることが問題ではなく、
それを公式サイトだと思い込み、
依頼先を誤認したまま話を進めてしまうことです。
葬儀の急いで探し比較する余裕がない状況では
施設名で検索するのが一般的です。
仕組みを知らない側が不利になりやすいのです。
検索したサイトの見た目だけで安心しないことが大切です。
上に表示されているかどうかではなく、
- そのサイトの運営元はどこなのか
- 公式サイトなのか
- 別業者や葬儀紹介サービスではないか
を確認しなければ、
知らないうちに想定外の業者につながり、
結果として費用やサービス内容で損をすることがあります。
葬儀業界は今が治安一番悪いです。 https://t.co/rlSIL0xM4a
— 佐藤信顕@葬儀葬式ch 日本一の葬祭系Youtuberです+減税会 (@satonobuaki) March 30, 2026
上記の指摘は間違っていません。
検索しただけで安心できるほど単純ではありません。
仕組みを知らないと損をする。
この視点を持つことが後悔しないための出発点になるでしょう。
この記事が葬儀社選びの参考になれば幸いです。
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